仮想通貨はデジタル「金」になれるのか?

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国際的な不況や危機で値上がりする金相場

2022年2月末に始まったウクライナ危機の直後、世界の金相場は大幅に値上がりが始まり、翌月の3月末には1g8500円と過去最高の取引価格を記録しました。
金相場がリーマンショックなどの国際的な不況、紛争などの危機で値上がりすることは過去200年の歴史の中で明らかな事実です。

また、ここ10年ほどで世界規模の取引が行われている仮想通貨は「デジタル金」と呼ばれるほど資産価値が高まっています。
ビットコインやイーサリアムを始めとした仮想通貨が、金に代わるほど信頼されている資産だとすると、今後大幅に取引価格が上がることが予測されます。

金相場と仮想通貨の価値は連動しない

金相場がウクライナ危機の直後に大幅に値上がりを続け、国際社会のロシアへの経済制裁が強まるにつれて取引価格が右肩上がりなことに対し、仮想通貨の資産価値は3月上旬に一次値下がりしています。

金相場と仮想通貨の資産価値は、必ずしも一致しているとはいえないでしょう。
少なくとも、少額の保有と値上がりの際に売買を行う私のような一般ユーザーには、そう思えます。
そう思って取引に参加せず傍観していた3月末、ビットコインの取引価格は大きな値上がりを見せます。

新しい危機「国際送金」の停止

ウクライナ危機の原因を作り、各国から経済制裁を受けているロシアでは、自国通貨のルーブルが大きく値下がりを起こしています。

さらに、銀行を介した国際送金が停止に追い込まれたことで、ルーブルはドルや円と交換することも、輸入元に料金として支払うことも困難になりました。
アメリカのドルや日本の円、中国の元に比べ国際的な貨幣価値が大きく下り、国際送金の役割が果たせなくなったといってもいいでしょう。

仮想通貨は「国際送金」の代わりになる

ビットコインやイーサリアムには、銀行を介さず直接ユーザー同士で送金を行えるシステムを備えています。
少額の取引から、数1000万円にのぼる取引まで同じ仕組みです。
ルーブル圏のユーザーにとっては、仮想通貨での送金は、銀行を介した国際送金に代わる方法になり得るのかもしれません。

仮想通貨は、保有するだけで安定した資産になる「金」に代わる存在にはなれていないのでしょう。
ですが、仮想通貨の持つ銀行を介した国際送金に頼らない取引の仕組みが、貨幣価値の下がった通貨の代わりにはなり得る。
金相場に連動せず起こったビットコインの取引価格の上昇は、仮想通貨のシステムそのものの価値が証明されつつある出来事の始まりなのかもしれません。